初めて手作りに触れた思い出は、幼稚園の卒園の時でした。子供たちが描いた絵を母がぬいぐるみに仕立ててプレゼントしてくれたのが、手芸に目覚めた一歩だったように思います。姉はペンギン、私はゾウ、弟はサルでした。可愛らしい物が少なかった時代にぬいぐるみは嬉しい存在でした。純和風の家で暮らした子供時代は、アメリカが憧れでした。その頃のアメリカの女性たちはバザーに出すために、おおらかな手芸の小物を沢山作っていました。当時出版され、今も時々開いて見ているアメリカの手芸本「マッコール」は、私の手芸の原点だと思います。制作している時は、素材の組み合わせを考えながら、編み地の本を見たり、テキスタイルの本を見たり、地図を見たり、使いたいボタンや飾り、風景、好きな椅子といろいろな物からデザインを取り入れるのが楽しいです。考えて作っても失敗作はたくさんあります。でも、自分の失敗は次のワンステップに繋げていこうとめげずに続けています。この展覧会は、1980年代から新作を含めた約450点が展示されています。時代の流れや手芸の奥行の深さをご覧いただければ嬉しいです。
下田直子
下田直子(しもだ・なおこ)氏 プロフィール
1953年東京生まれ。文化服装学院ハンディクラフト科卒業。ニットデザイナーとして「一つ目小僧」、「FICCE UOMO」に勤務。その後渡米。ニューヨークに2年半滞在。帰国後『毛糸だま』(日本ヴォーグ社)で発表されたニット作品が大好評を博し、手芸作家として不動の地位を築く。1993年福島県立美術館で開催された「現代の染織」展で現代作家の一人に選ばれる。1998年手芸スクール「オフィスMotif」を設立。2005年に出版された『かぎ針編みっておもしろい』(文化出版局)は、手芸本としては異例の10万部を超える大ヒットとなる。現在まで約30冊の著書が出版されている。
撮影:石井宏明
下田直子 サイン会
2月3日(水)・10日(水) 各日 (1)午前11時~ (2)午後2時~ [会場内にて]
※サイン会は、会場出口にて本展覧会図録をお買いあげの方先着100名さまに限らせていただきます。
本館7階 はじまりのカフェにて「下田直子先生による手芸教室」を開催します。この機会にぜひ、ご参加ください。
フェルトで作ろう花のチャーム
2月7日(日)
(1)午前11時~正午
(2)午後2時~3時
■定員:各回16名さま
■受講料:3,780円
■講師:下田直子
※どなたでも参加できます。
ふっくら―スパングルの口金ポーチ
2月8日(月) 午後2時~4時
■定員:16名さま
■受講料:5,400円
■講師:下田直子
※持ち物:0号レース針。
※基本的なかぎ針編みができる方が対象です。
[2月のワークショップ 受付開始:2016年1月2日(土)午前10時から]
詳しくは、インターネットをご覧ください。www.hajimarinocafe.jp
お問合せ・お申込み:TEL.03-3274-8843[受付時間/午前10時~午後7時]
※インターネット予約が完売・販売終了の場合は、お電話または店頭にてお問い合わせください。
お問合せ先:TEL.03-3241-3311(大代表)
※都合により、イベント内容等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。
※価格はすべて税込です。